このサイトの数字は、どう計算しているか

最終更新: 2026年8月11日

くらしのツールラボは、税金や社会保険といった間違えると困る数字を扱っています。 そして運営者は税理士やファイナンシャルプランナーではありません。 肩書きで「正しいです」と言えない以上、できるのは 中身を全部お見せして、ご自身で確かめられるようにすることだと考えています。

このページでは、次のことをお伝えします。

  • この数字は、どこまで信じていいのか
  • 計算に入れているもの・入れていないもの
  • 数字の出どころ
  • これまでに見つけた間違いと、その直し方

この数字は、どこまで信じていいか

ひとことで言うと、「だいたいいくらか」の見当をつけるためのものです。 正式な金額の代わりにはなりません。

こういう使い方に向いています こういう場面では使えません
  • 転職先の年収で手取りがいくらになるか、見当をつける
  • ふるさと納税の上限がだいたいどのくらいか知る
  • iDeCoを始めるか迷っているときの判断材料にする
  • 住宅ローンを組める額の感覚をつかむ
  • 確定申告書に書く金額を決める
  • 会社に提出する書類の数字を出す
  • 1円単位で合わせる必要がある手続き
  • ご自身の状況に合わせた個別の判断

正確な金額が必要なときは、源泉徴収票・給与明細・自治体からの通知を見るのがいちばん確実です。 このサイトの数字は、そこにたどり着く前の「あたり」をつけるものだと思ってください。

計算に入れているもの、入れていないもの

入力を増やせば精度は上がりますが、入力が多いツールは使ってもらえません。 「だいたいいくらか知りたい」という用途に合わせて、次のように割り切っています。

項目 扱い
社会保険料 全国平均の料率を年収に掛けています。実際はお勤め先の健康保険組合や都道府県で変わります
給与所得控除・基礎控除 入れています。国税庁の速算表どおりに計算しています
扶養控除・配偶者控除 入れていません。お子さんや配偶者を扶養している方は、実際の税金はこれより安くなります
生命保険料控除・医療費控除など 入れていません。こちらも実際は安くなる方向です
住民税 所得割10%+均等割5,000円の概算です。自治体ごとの差は反映していません
投資の利回り 入力した利回りが毎年続く前提です。実際の相場は上下し、元本割れもあります
住宅ローン 元利均等返済の前提です。保証料の戻り、団信、金利の変動は含めていません

まとめると、控除を少なめに見積もっているので、税金は多め・手取りは少なめに出ます。 「表示された手取りより実際は少し多い」ことはあっても、その逆は起きにくい作りです。 余裕を持って見積もりたいときには、むしろ都合がいい方向のずれ方だと考えています。

数字の出どころ

税率・控除額・保険料率・上限額といった数字は、すべて公的機関の公表値を使っています。 主な出典は次のとおりです。

  • 国税庁 — 所得税の税率、給与所得控除、基礎控除、各種控除の要件
  • 日本年金機構 — 厚生年金の保険料率、標準報酬月額の等級
  • 全国健康保険協会(協会けんぽ) — 健康保険料率
  • 厚生労働省・国民年金基金連合会 — iDeCoの拠出限度額
  • 国土交通省 — 住宅ローン控除の要件、マンションの修繕積立金の目安

どのツールがどの値を使っているかは、計算の根拠のページに 13のグループに分けて一覧にしています。 いつ時点で確認した数字かも書いてあるので、古くなっていないかもそこで判断できます。

記事とツールで、答えが食い違わないようにしています

解説記事に出てくる表や金額は、手で書き写したものではありません。 ツールとまったく同じ計算から、そのまま出しています。

よくあるのが、「記事には古い税率が書いてあるのに、ツールは新しい」という食い違いです。 記事の数字を手で書いていると、制度が変わったときに直し忘れが必ず出ます。 同じ計算から出しておけば、料率を1か所直すだけで記事の数字も一緒に変わります。

やらないと決めていること

数字を入れ替えただけのページは作らない

「年収400万の手取り」「年収410万の手取り」というページを機械的に増やせば、 検索で拾える範囲は広がります。でも読む側には、 同じ文章の数字だけが違うページにしか見えません。

そのページにしか書けないことが1つも思いつかないなら、作らない方針にしています。 過去にこれを守れず、似たようなページを大量に作ってしまったことがあります(下の履歴に書いています)。

個別の相談には答えない/特定の商品は勧めない

有資格者ではないため、お一人おひとりの状況に対する助言はできません。 また、特定の金融商品や不動産会社を「これがおすすめ」として紹介することもしません。 中立な計算ツールに徹するのが、いちばん役に立つ形だと考えています。

クリックを誘導する書き方をしない

広告は掲載していますが、「詳しくはこちら」のように広告へ誘導する文言は書きません。 本文と広告の区別がつかなくなると、書いてある内容そのものが信用できなくなるためです。

現在、62のツールと77本の記事を公開しています。

これまでに直したこと

公開したあとで見つかった間違いと、どう直したかの記録です。 都合の悪いものも消さずに残します。 これまでに9件の計算の誤りを見つけて修正しました。

  1. 2026年8月29日 誤りの修正

    「経費を4割にする改正は存在しない」と書いていた

    ふるさと納税の記事で、募集経費を4割・6割とする説明が複数のサイトにあることを受け、総務省の改正告示(令和7年総務省告示第220号)の新旧対照表を条文で確認しました。5割という数字は改正前後で変わっていなかったため、「4割・6割という数字はこの告示に見当たらない」と書きました。告示に無いこと自体は事実でしたが、調べ先が足りていませんでした。実際には令和8年度税制改正のほうに「寄附金活用可能額を60%以上とする」基準が入っており、しかも同じ改正で募集費用5割以下という告示の基準そのものが令和8年10月1日に削除されます。無いと書くには、有りうる場所を全部見てからでないといけませんでした。税制改正大綱と改正後の条文を確認し、記事を全面的に書き直しています。あわせて、控除額に上限(193万円・令和9年寄付分から)がつくことも追記しました。

    対象: /guides/furusato-2026-kaisei

  2. 2026年8月11日 誤りの修正

    給与所得控除と基礎控除が、改正前の表のままだった

    手取りの計算に使っていた給与所得控除が改正前(最低55万円)のままで、所得税の基礎控除も48万円で固定になっていました。令和7年分から給与所得控除の最低額は65万円、基礎控除は所得に応じて58〜95万円に変わっています。国税庁の速算表に合わせて計算をすべて入れ替えました。控除を少なく見積もっていたぶん、手取りが実際より少なめに表示されていました。

    対象: /tedori /bonus /gyakusan /furusato /ideco-setsuzei /fukugyo /nenmatsu-chosei

  3. 2026年8月11日 誤りの修正

    「103万円の壁」を1つのものとして扱っていた

    上の修正に伴う発見です。改正で103万円の壁は、配偶者控除の上限123万円と、本人に所得税がかかり始める160万円に分かれていました。サイトでは所得税の壁を123万円と表示していたため、どちらとも違う数字になっていました。壁の一覧に123万円を追加し、160万円と区別して表示するようにしました。

    対象: /fuyou-kabe /guides/kekkon-money /guides/hataraki-kata

  4. 2026年8月11日 誤りの修正

    年収450万円の解説で、所得税率を1段違えていた

    年収別ページで年収450万円を「所得税率10%の帯」と説明していましたが、実際の課税所得は約162万円で、5%の帯でした。改正後の正しい位置づけに書き直しました。あわせて、税率が上がる境目の年収(5%→10%は476万円、10%→20%は669万円)も計算し直しています。

    対象: /tedori/450man /tedori/500man /tedori/600man

  5. 2026年8月10日 改善

    本文が重複していた38ページを削除し、転送するようにした

    金額別のページをまとめて作っていたため、本文がほとんど同じページが並んでいました。数字を入れ替えただけの説明しか書けないページは作らない方針に改め、該当する38ページを削除しました。検索から来た方が行き止まりに当たらないよう、削除したURLは親のツールへ自動で転送しています。以後、ページを増やすたびに内容が似すぎていないかを確認するようにしました。

    対象: /furusato /tedori /bonus

  6. 2026年8月9日 改善

    計算の根拠と出典を公開した

    各ツールが使っている料率・控除額・上限額と、その出どころ(国税庁・日本年金機構など)を一覧できるページを作りました。各ツールのページからも、そのツールがどの数字を使っているか確認できます。

    対象: /keisan-konkyo

  7. 2026年8月8日 誤りの修正

    賞与の社会保険料に、標準賞与額の上限が入っていなかった

    厚生年金の標準賞与額には1回あたり150万円、健康保険には年度累計573万円という上限がありますが、これを反映せず賞与の全額に保険料をかけていました。賞与200万円のケースで約4.6万円ずれていました。上限を入れ、雇用保険だけは上限がなく全額にかかることも区別しました。

    対象: /bonus

  8. 2026年8月2日 誤りの修正

    限界税率に復興特別所得税が入っていなかった

    「あと1万円稼いだらいくら引かれるか」を出す限界税率で、復興特別所得税(所得税額の2.1%)を乗せ忘れていました。実効税率のほうが限界税率より高くなるという、ありえない結果が出るケースがあり、それで気づきました。

    対象: /tedori /ideco-setsuzei /crypto-zei

  9. 2026年8月1日 誤りの修正

    iDeCoの節税額で、課税所得0の人に住民税が生じていた

    所得税と住民税では基礎控除の額が違う(58万円と43万円)ため、課税所得はそれぞれ別に計算する必要があります。所得税のほうから差額を足して住民税を出していたせいで、本来なら税金がかからない方に、住民税だけが5万円ぶん発生していました。両方を同じ所得から計算し直すように直しました。

    対象: /ideco-setsuzei

  10. 2026年8月1日 誤りの修正

    繰り上げ返済の回収年数が、返済期間を超えても表示されていた

    借り換えの試算で、手数料を回収できる年数が返済期間より長くなっても、そのまま「55年10ヶ月」のように表示していました。25年のローンでは意味のない数字です。回収できない場合は「完済までに回収できない」と表示するようにしました。

    対象: /karikae

  11. 2026年7月29日 誤りの修正

    記事の灯油の分岐点が間違っていた

    暖房費の記事で「灯油100円/Lでエアコンと互角」と書いていましたが、自分のツールで計算し直したところ実際の分岐点は約72円/Lでした。表ごと作り直しています。記事に書く数字は、できるだけサイト内の計算から生成するようにしました。

    対象: /guides/fuyu-denkidai /danbou-hiyou

間違いは、なぜ起きるのか

履歴を見ていただくとわかるとおり、原因のほとんどは 制度が変わったのに、こちらが追いつけていなかったというものです。

税金や社会保険は毎年のように改正されます。 ひとつの改正が、手取り・ふるさと納税の上限・iDeCoの節税額・扶養の壁と、 いくつものツールに同時に効きます。 そのうちの1つだけ直し忘れる、というのがいちばん起きやすい失敗でした。

実際、今年8月に見つかった基礎控除の誤りも、 手取り計算では古い金額、扶養の壁では新しい金額を使っていたという 食い違いが入口でした。ひとつのツールだけを見ていたら、気づけていません。

そのため、答えがおかしいときに気づける形を作ることを優先しています。 ツールどうしの答えを突き合わせる、記事を書くときに必ず自分のツールで計算し直す、 ページの中身が似すぎていないかを機械的に測る。 「気をつけて見直す」だけでは見つからないものばかりでした。

間違いを見つけたら

お問い合わせからご連絡ください。 確認できた場合は計算を修正し、このページの履歴に 何がどう間違っていたかを書き足します。

なお、個別のご相談にはお答えできません。 有資格者ではないため、特定の方の状況に対する助言は法令上も行えません。 具体的な判断が必要な場合は、税務署・自治体の窓口・税理士等の専門家にご相談ください。

関連するページ

本サイトの数値はすべて概算であり、実際の税額・保険料・受取額を保証するものではありません。運営者は税理士・社会保険労務士・ファイナンシャルプランナー等の有資格者ではなく、個別の相談には応じられません。制度は改正されるため、掲載内容が最新でない場合があります。重要な判断の前には、必ず公的機関または専門家にご確認ください。