「税率が20%になったら税金が2倍」ではない
所得税の税率が10%から20%に上がっても、税額が2倍になるわけではありません。上がるのは境目を超えた部分だけです。年収650万円の所得税は18.3万円、700万円では27.8万円で、増えたのは9.6万円です。倍にはなっていません。ただしこの9.6万円には、基礎控除が37万円減った分の約3.8万円が含まれていて、税率の上昇だけで増えたわけではありません。ここから先に稼いだ分は20%で課税されるので、昇給1万円あたりの手取りは確実に薄くなります。
650万円から50万円上がっても、残るのは29.4万円
年収650万円から700万円へ上がるとき、手取りは29.4万円しか増えません。残る割合は59%。年収300万円台なら77%残っていたので、18ポイント落ちています。基礎控除の段差と税率の境目を、同じ50万円のなかで両方越えるためです。逆に、700万円から先の50万円は約31万円残るので、この区間だけが特に効率が悪いと言えます。所得税率が20%になったということは、所得控除で戻る率も約30%になったということでもあります。