年末調整は、いつ何を出すのか

最終更新: 2026年8月11日

年末調整でつまずく場所は、たいてい書き方ではありません。 「その証明書、手元にない」という段階です。 そして気づくのは、たいてい提出期限の直前です。

この記事はいつ何が届き、なければどこに言うかだけを扱います。 記入例は年末調整の書き方にあります。

時期ごとにやること

10月 証明書が届き始める

生命保険・地震保険・iDeCoの証明書が郵送されてきます。この時期の封筒を捨てないこと。ここで失くすのがいちばん多い失敗です。

11月上旬 会社から書類が配られる

扶養控除等申告書などが配られます。提出期限は会社ごとに違い、11月中旬〜12月上旬が一般的です。

11月中 足りない証明書を取り寄せる

この時点で届いていないものがあれば再発行を依頼します。金融機関は2週間かかることもあるので、ここが最後のタイミングです。

12月 計算され、還付される

12月または1月の給与に還付が反映されます。金額は源泉徴収票で確認できます。

翌年1月 源泉徴収票を受け取る

内容を確認します。控除が反映されていなければ、確定申告でやり直せます。

翌年2〜3月 出し忘れたものを確定申告で

医療費控除・ふるさと納税(6自治体以上)・1年目の住宅ローン控除は、そもそも年末調整ではできません。

いちばん大事なのは10月です。 この時期に届く保険会社からの封筒を、ダイレクトメールと一緒に捨ててしまう—— これが最も多い失敗です。10月に届いた郵便は、中身を確認してから捨ててください。

集める証明書と、その入手先

自分に関係するものだけ確認すれば十分です。 再発行にかかる日数も入れているので、間に合うかの判断に使えます。

生命保険料控除証明書

10月ごろ
届く場所
保険会社から郵送またはWebで発行
注意
10月分までの実績と、12月までの見込み額が書かれています。見込み額のほうを使います。
なくしたら
Webの契約者ページで即日〜数日。電話だと1週間ほど

地震保険料控除証明書

10月ごろ
届く場所
保険会社から郵送。火災保険の証券に同封されていることも
注意
長期契約だと初年度にまとめて送られ、以降は届かない場合があります。
なくしたら
保険会社へ連絡。1週間程度

iDeCoの掛金払込証明書

10〜11月ごろ
届く場所
国民年金基金連合会から郵送
注意
小規模企業共済等掛金控除の欄に書きます。年の途中で始めた場合は届く時期が遅れます。
なくしたら
運営管理機関(証券会社など)へ連絡

住宅ローンの年末残高証明書

10〜11月ごろ
届く場所
借入先の金融機関から郵送
注意
2年目以降の方が対象。1年目は年末調整ではなく確定申告です。
なくしたら
金融機関へ連絡。2週間かかることも

住宅借入金等特別控除申告書

初年度の申告後にまとめて届く
届く場所
税務署から、残り年数ぶんが一括で送られる
注意
毎年1枚ずつ使います。なくしやすいので、届いたらまとめて保管しておきます。
なくしたら
税務署で再交付申請。時間がかかるので早めに

前職の源泉徴収票

退職後1か月以内が目安
届く場所
前の勤務先
注意
その年に転職した方は必須です。これがないと年末調整ができず、確定申告になります。
なくしたら
前職へ依頼。応じてもらえない場合は税務署に相談できます

国民年金保険料の控除証明書

11月ごろ
届く場所
日本年金機構から郵送
注意
学生時代や無職期間の分を自分で払った場合、家族の分を払った場合も対象です。
なくしたら
ねんきんネットまたは電話で再交付

年末調整では手続きできないもの

次の3つは、会社に出しても処理されません。確定申告が必要です。 知らずに年末調整の書類に書こうとして時間を使う方が多い部分です。

  • 医療費控除 — 家族の分を合算できます。誰の名前で出すかで戻る額が変わるので、 誰がまとめると得かもあわせてどうぞ。
  • ふるさと納税(6自治体以上、または確定申告をする年) — 5自治体以内でワンストップ特例を使うなら申告は不要です。 ただし他の理由で確定申告をすると特例は無効になります駆け込みで失敗する理由)。
  • 住宅ローン控除の1年目 — 2年目以降は年末調整でできます。 手順は住宅ローン控除の確定申告に。

間に合わなくても、やり直せます

提出期限を過ぎた、証明書が届かなかった、書き忘れた。 どれも確定申告でやり直せます

  • 還付を受ける申告なら、翌年1月から提出できます(3月15日を待つ必要はありません)
  • 5年前までさかのぼれます。去年・一昨年の分もまだ間に合います
  • 会社に事情を説明する必要もありません

「間に合わなかったから今年は諦める」という必要はまったくない、ということです。

今年やっておくと来年が楽になること

  1. 証明書の置き場所を1か所決める。 届いた封筒を全部そこに入れるだけで、探す時間がなくなります。
  2. 保険会社のWeb発行を登録しておく。 郵送を待たずに自分で取れるようになり、なくしても即日で再取得できます。
  3. 控除の対象になりそうなものを年内に確認する。 iDeCoを始める、扶養が変わった、といった変化は12月31日時点で判定されます。

関連するツールと記事

本記事は一般的な流れをまとめたものです。提出期限や必要書類は勤務先によって異なり、証明書の発送時期や再発行にかかる日数も各社で違います。制度は改正されることがあるため、最新の内容は勤務先または国税庁の案内でご確認ください。

このツールが使っている税率・料率は 2026年8月時点のものです。 使用している数値と出典を見る

このページの数値と出典

このページで使っている値と、その根拠です。制度の数値も各社の料金も改定されるため、 判断の前には出典元でお確かめください。

給与の手取り(所得税・住民税・社会保険料)2026年8月時点

  • 健康保険(本人負担)5.0%協会けんぽ全国平均10%の半分
  • 介護保険(40〜64歳・本人負担)0.8%
  • 厚生年金(本人負担)9.15%18.3%の半分
  • 雇用保険(本人負担)0.6%一般の事業
  • 所得税の基礎控除58〜95万円令和7年分から合計所得金額に応じた段階制。132万円以下は95万円
  • 住民税の基礎控除43万円
  • 住民税(所得割)10%
  • 住民税(均等割)5,000円自治体により差があります
  • 復興特別所得税所得税額の2.1%
  • 給与所得控除令和7年分以降の速算表最低保障額65万円(収入190万円以下)
  • 所得税の税率5%〜45%の7段階(累進)

社会保険料は全国平均の料率を年収に対して概算で掛けています。実際は標準報酬月額の等級表で決まり、加入している健康保険組合や都道府県によって変わります。扶養・生命保険料控除などの所得控除は含めていません。

出典: 国税庁「所得税の税率」国税庁「給与所得控除」国税庁「基礎控除」全国健康保険協会「保険料額表」日本年金機構「厚生年金保険の保険料」

サイト全体で使っている数値の一覧は 計算の根拠と出典にまとめています。 一次情報と突き合わせた記録も同じページに公開しています。