冬のボーナスの手取りはいくらか
最終更新: 2026年8月11日
冬の賞与は、年末調整の還付と同じ時期に振り込まれるため、 手取りの感覚が狂いやすい時期です。 「思ったより多い/少ない」の理由を、順番に見ていきます。
月給別の手取り(2ヶ月分の場合)
前提:賞与=月給の2ヶ月分、40歳未満(介護保険料なし)、 同じ年度にすでに同額の夏の賞与があった場合の概算です。
| 月給 | 賞与(額面) | 社会保険料 | 所得税 | 手取り | 手取り率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 25万円 | ¥500,000 | ¥73,750 | ¥21,760 | ¥404,490 | 80.9% |
| 30万円 | ¥600,000 | ¥88,500 | ¥26,112 | ¥485,388 | 80.9% |
| 35万円 | ¥700,000 | ¥103,250 | ¥60,928 | ¥535,822 | 76.5% |
| 40万円 | ¥800,000 | ¥118,000 | ¥69,632 | ¥612,368 | 76.5% |
| 50万円 | ¥1,000,000 | ¥147,500 | ¥174,080 | ¥678,420 | 67.8% |
| 60万円 | ¥1,200,000 | ¥177,000 | ¥208,897 | ¥814,103 | 67.8% |
手取り率は8割前後で、月給が上がるほど下がります。 社会保険料の率はどの年収でもほぼ同じ(約15%)なので、 差を作っているのは所得税率です。 月給が高い人ほど上の税率帯にいるため、同じ2ヶ月分でも手取り率は落ちます。
冬だけの事情①:社会保険料の上限に当たることがある
賞与にかかる社会保険料には上限があります。
- 厚生年金:1回あたり150万円まで
- 健康保険:年度の累計で573万円まで
注目すべきは健康保険のほうです。年度で累計するため、 夏にすでに賞与を受け取っていると、冬はその残り枠にしか保険料がかかりません。
例:月給120万円・賞与300万円の方が、 夏の賞与があった場合となかった場合の比較。
| 夏の賞与なし | 夏に同額あり | |
|---|---|---|
| 社会保険料 | ¥305,250 | ¥291,750 |
| 手取り | ¥1,786,808 | ¥1,795,759 |
同じ額面なのに、冬のほうが手取りが ¥8,951多くなりました。 賞与が大きい方にしか起きませんが、 「冬のほうが手取りがいい」と感じる場合はこれが理由のことがあります。
冬だけの事情②:年末調整の還付と混ざる
12月は、賞与と年末調整の還付が近い時期に入ってきます。 この2つはまったく別のお金ですが、明細を見ないと区別がつきません。
- 賞与から引かれた所得税は「仮の額」です。 前月の給与をもとに率を決めているだけで、正確な税額ではありません。
- 年末調整で1年分を計算し直します。 生命保険料控除やiDeCoの掛金を申告していれば、多く引かれていた分が戻ります。
- 還付は12月または1月の給与に上乗せされるのが一般的です。 賞与と一緒に振り込まれることもあります。
「今年は賞与の手取りが多かった」と思ったら、 還付が混ざっていただけということがよくあります。 来年の計画を立てるときは、明細で分けて見てください。
冬だけの事情③:支給日が年をまたぐと課税年が変わる
賞与の所得は支給された日で年が決まります。 12月支給なら今年、1月支給なら来年の所得です。
これが効いてくるのは、次のような場合です。
- ふるさと納税の上限が変わる。 今年の年収が想定より増えれば上限も上がりますが、 年末に確定してからでは間に合わないことがあります (駆け込みで失敗する理由)。
- 扶養の判定に影響する。 年収の壁の手前で働いている方は、支給月がずれるだけで判定が変わることがあります。
- 翌年の住民税が変わる。住民税は前年の所得にかかるためです。
手取りを増やす方法はあるか
賞与そのものの手取りを増やす方法は、実質ありません。引かれる額は決まっています。 効くのは年末調整で申告できるものを漏らさないことです。
- 生命保険料控除・地震保険料控除(証明書が10月ごろ届きます)
- iDeCoの掛金(小規模企業共済等掛金控除)
- 配偶者控除・扶養控除の変更(今年結婚した、子どもが生まれた など)
- 住宅ローン控除の2年目以降
申告し忘れたものがあっても、確定申告でやり直せます。 5年前までさかのぼれるので、去年の分を出し忘れていても間に合います。
自分の金額で確かめる
- ボーナス手取り計算 — 額面と月給を入れて手取りを出す
- 年末調整シミュレーター — 還付額の目安
- 年末調整の書き方 — 3枚の書類の記入例
- 手取り計算 — 年収ベースでの手取り
本記事の金額は全国平均の料率による概算です。社会保険料率は加入している健康保険組合や都道府県で変わり、賞与から引かれる所得税は前月の給与額に応じた率で決まります。扶養親族の人数や各種控除は考慮していません。実際の金額は給与明細と源泉徴収票でご確認ください。