一人暮らしの固定費を、全部積み上げてみた
最終更新: 2026年8月12日
節約の話は「食費を減らそう」から始まりがちですが、 毎回の我慢が必要なわりに金額が読めません。 固定費は一度見直せば、以降は何もしなくても効き続けます。 まず全体像を出します。
全部足すと
単身・賃貸、都市部よりやや安い地域を想定した仮の金額です。 食費・日用品・交際費は含めていません(変動費なので別の話になります)。
| 費目 | 月額 | 年額 | 割合 |
|---|---|---|---|
| 家賃・共益費 | ¥65,000 | ¥780,000 | 66% |
| スマホ | ¥7,000 | ¥84,000 | 7% |
| 電気 | ¥6,000 | ¥72,000 | 6% |
| ガス | ¥4,500 | ¥54,000 | 5% |
| 水道 | ¥2,500 | ¥30,000 | 3% |
| 自宅の回線 | ¥5,000 | ¥60,000 | 5% |
| サブスク | ¥4,000 | ¥48,000 | 4% |
| 保険 | ¥5,000 | ¥60,000 | 5% |
| 合計 | ¥99,000 | ¥1,188,000 |
年間¥1,188,000。 家賃だけで全体の66%を占めています。 これを見ると「家賃を下げるしかない」と思えますが、実際に手が付くのはそこではありません。
削る順番は、金額順ではない
固定費の見直しが続かないのは、いちばん大きいものから手を付けようとするからです。 家賃を下げるには引っ越しが要ります。敷金・礼金・引越し代を考えると、 月1万円下げても元を取るのに1年以上かかります。
そこで、減らせる額を「手間の重さ」で割った順に並べ直しました。
| 順 | 費目 | 減らせる額(年) | 手間 |
|---|---|---|---|
| 1 | スマホ 大手から乗り換えると月3〜5千円下がることが多い | ¥48,000 | その日のうちに終わる |
| 2 | サブスク 使っていないものが必ず混ざる。まず棚卸し | ¥30,000 | その日のうちに終わる |
| 3 | 自宅の回線 スマホの容量で足りるなら、解約という選択もある | ¥60,000 | 半日〜数日かかる |
| 4 | 家賃・共益費 いちばん大きいが、動かすには引っ越しが要る | ¥120,000 | 引っ越し・契約の見直しが要る |
| 5 | 保険 独身で扶養する人がいないなら、死亡保障は要らないことが多い | ¥36,000 | 半日〜数日かかる |
| 6 | 電気 契約アンペアとプランの見直し。使い方より契約が効く | ¥9,600 | 半日〜数日かかる |
| 7 | ガス 都市ガスなら会社を選べる。プロパンは賃貸だと選べないことが多い | ¥6,000 | 半日〜数日かかる |
| 8 | 水道 選べない。使う量を減らすしかない | — | 引っ越し・契約の見直しが要る |
家賃は4位でした。減らせる額は大きいのに、手間が重すぎるためです。 1位はスマホ。金額は家賃より小さいのに、 その日のうちに終わるのが効いています。
そしてスマホとサブスクだけで、年¥78,000。 どちらも申し込みと解約の手続きだけで、生活は何も変わりません。 ここから始めるのが、いちばん挫折しにくい順番です。
費目ごとの見直しどころ
スマホ
効果がいちばん大きく、手間がいちばん軽い部分です。 大手から乗り換えると月3〜5千円下がることが珍しくありません。 使っているデータ量を確認してから選ぶと外しません。 スマホ代の計算で、今の料金と比べられます。
サブスク
使っていないものが必ず混ざっています。 無料期間のまま課金に切り替わったもの、年払いで忘れているもの、 家族と重複しているもの。 サブスク代の計算で全部書き出すところから始めます。 書き出すだけで2〜3個は見つかります。
自宅の回線
スマホの容量で足りているなら、解約という選択もあります。 在宅で仕事をする、大容量のダウンロードをする、といった事情がなければ、 検討する価値はあります。年¥60,000です。
保険
独身で扶養している人がいないなら、死亡保障の必要性は低いのが実際です。 必要なのは医療費と収入が止まったときの備えですが、 日本には高額療養費制度と傷病手当金があります。 それでも足りない分だけ保険で埋める、という順番になります (医療費が高額になったときのお金)。
電気・ガス
使い方より契約の見直しが効きます。 契約アンペアを下げれば基本料金がそのまま下がり、以降ずっと効きます。 プランの選び方は電気とガスのプランの選び方に。
家賃を動かすなら、更新のとき
家賃はいちばん大きいので、動かせるなら効果も最大です。 ただしタイミングが限られます。
- 更新の時期 — 引っ越しを検討する自然なタイミング。 更新料がかかるなら、引っ越し代との差は思ったより小さくなります。
- 更新のときに交渉する — 相場より高ければ、下げてもらえることがあります。 近隣の同条件の物件を調べてから話すと通りやすくなります。
- 職場や生活圏が変わったとき — 住む場所の条件そのものが変わります。
逆に、タイミングでないときに引っ越すのは損です。 敷金・礼金・仲介手数料・引越し代で、家賃の4〜5か月分かかることもあります。 月1万円下げても、元が取れるのは1年以上先。 「削れる額」だけを見て動かないほうがいい費目です。
固定費を見直したら、そこで終わり
固定費のいいところは、一度やれば終わることです。 食費を毎月削るのは意志の力が要りますが、 スマホの乗り換えは一度やれば以降ずっと効きます。
年¥78,000を、1日で終わる作業で手に入れる。 これが固定費から始める理由です。 毎月の努力に換算すると月¥6,500ぶんの節約に相当します。
関連するツールと記事
- スマホ代の計算 — 各社のプランで比べる
- サブスク代の計算 — 契約しているものを全部書き出す
- エアコン電気代シミュレーター — 光熱費でいちばん大きい部分
- 電気とガスのプランの選び方
- 手取り計算 — 収入側から見直す
本記事の金額は一人暮らしの一般的な水準を置いた仮の値です。地域・住まい・使い方によって大きく変わります。減らせる額の目安も、見直しの結果を保証するものではありません。自分の明細や請求書の金額に置き換えてご確認ください。