電気とガスのプランは、どう選ぶか

最終更新: 2026年8月11日

比較サイトを開いて、会社の多さで手が止まる。よくある話だと思います。 順番が逆で、会社を比べる前に決めることがあります。 この記事では、効果の大きい順に整理します。

各社の料金は変動が激しく、比較表にしてもすぐ古くなります。 ここでは金額ではなく選び方を扱います。

見直す順番

1

契約アンペアを確認する

なぜ
基本料金はアンペアで決まります。一度下げれば毎月ずっと効く、いちばん確実な削減です。
やり方
ブレーカーの色や数字を見る。40Aや50Aのまま、家族構成が変わっているケースが多くあります。同時に使う最大の家電を数えて、足りていれば下げられます。
注意
下げすぎるとブレーカーが落ちます。戻すのに手数料がかかる会社もあるので、1段階ずつ。
2

自分の使用パターンを知る

なぜ
プラン選びは「いつ使うか」で決まります。ここを知らずに選ぶと当たり外れになります。
やり方
電力会社のマイページで、直近12か月の使用量と、時間帯別の内訳を見ます。スマートメーターなら30分ごとに出ます。
注意
1か月だけ見ても季節の偏りがあります。夏と冬の両方を見てください。
3

プランのタイプを絞る

なぜ
会社を比べる前に、タイプを決めるほうが早いです。同じタイプの中なら単価の比較で済みます。
やり方
下の表で、自分の生活に当てはまるものを1つか2つに絞ります。
注意
「最安」の宣伝は、特定の使用量を前提にしていることがあります。自分の使用量で計算し直してください。
4

解約の条件を確認してから乗り換える

なぜ
安さだけで決めて、解約金や期間の縛りで結局損をすることがあります。
やり方
契約期間、解約金、燃料費調整の上限の有無を見ます。とくに上限がないプランは、燃料価格が上がったときに青天井になります。
注意
乗り換え自体に工事や立ち会いは不要です。時間がかかるのは手続きだけ。

いちばん効果が確実なのは契約アンペアの見直しです。 プランの乗り換えは使い方次第で効いたり効かなかったりしますが、 基本料金は使っても使わなくても毎月かかるので、 下げた分がそのまま残ります。

プランのタイプと、向き不向き

会社ごとの名前は違いますが、中身はだいたい次のどれかです。 自分の生活に当てはまるものを1〜2つに絞ってから、会社を比べてください。

タイプ 仕組み 向いている 向かない
従量電灯(標準) 使った量に応じて単価が3段階で上がる 使用量にムラがある人。判断材料がない人の初期設定 特になし。悪くはないが、最適でもない
時間帯別(夜間が安い) 夜間の単価が安く、昼間が高い 日中は家にいない。オール電化。電気温水器や食洗機を夜に回せる 在宅勤務で日中に冷暖房を使う。昼間の使用が半分を超える
基本料金なし 基本料金が0円で、単価がやや高め 使用量が少ない。単身。留守が多い。別荘やセカンドハウス 家族が多く使用量が大きい。使うほど不利になる
市場価格連動 電力の卸価格に応じて単価が毎時変わる 価格を見て使う時間をずらせる人。変動を許容できる人 毎月の支出を固定したい人。価格が跳ねた月の請求に耐えられない人
電気+ガスのセット 両方まとめると割引 都市ガスを使っていて、片方の会社にまとめられる プロパンガス(対象外が多い)。片方だけ安い会社を使いたい

請求書のどこを見るか

検針票やマイページの明細には、比べるときに必要な情報がすべて載っています。 見るのは次の4つです。

  • 契約アンペア(または契約容量) — 基本料金がここで決まります
  • 使用量(kWh) — 12か月ぶんの推移。夏と冬の山を見ます
  • 燃料費調整額 — 燃料の輸入価格で毎月変わります。プランによって上限の有無が違い、 ここが請求を大きく動かすことがあります
  • 再生可能エネルギー発電促進賦課金 — 使用量あたりで加算。毎年5月に単価が変わります

「去年の同じ月より高い」と感じたら、まず使用量が増えたのか、単価が上がったのかを 切り分けてください。原因が違えば、打つ手も違います。 詳しくは秋の電気代が思ったほど下がらない理由で解説しています。

ガスの見直しは、種類で話が変わる

都市ガス

自由化されているので会社を選べます。電気とのセット割の対象になるのもこちらです。 ただし割引額は月あたり数百円程度のことが多く、 単価そのものの差より小さい場合があります。まとめる前に個別と比べてください。

プロパンガス(LPガス)

こちらは事情がまったく違います。料金が会社ごとに大きく異なり、 同じ地域でも倍近い差がつくことがあります。 公表されている料金表がない会社もあり、比較しづらいのが実情です。

賃貸の場合、ガス会社を入居者が選べないことがほとんどです。 設備を大家さんやガス会社が所有しているためで、 これは物件を選ぶ段階で確認しておくべき項目になります。 持ち家であれば、複数社から見積もりを取る価値があります。

乗り換えで損をしないための確認

  1. 契約期間と解約金 — 1年縛りで違約金があるプランもあります
  2. 燃料費調整の上限 — 上限なしのプランは、燃料価格が上がると青天井になります
  3. ポイント還元の条件 — 特定のカード払いが必要、初年度だけ、といった条件がないか
  4. 撤退のリスク — 新電力は事業をやめることがあります。その場合の切り替え先も確認を
  5. 自分の使用量で計算し直す — 「最安」は特定の使用量を前提にしています

プランより先に効くこと

プランの見直しで下がるのは、多くの家庭で数%から10%程度です。 それより使い方のほうが大きく効く場合もあります。 とくに冬は、冷暖房が電気代の山を作ります。

固定費全体を見直すなら、サブスク代の計算スマホ代の計算もあわせてどうぞ。 プランの見直しは、冷暖房を使わない春や秋にやるのがいちばん落ち着いて比べられます。

本記事はプランの選び方の考え方をまとめたものです。各社の料金・割引・契約条件は変動し、地域によって提供されるプランも異なります。実際の料金や条件は各社の公式情報でご確認ください。特定の事業者を推奨するものではありません。

このツールが使っている単価の目安は 2026年8月時点のものです。 使用している数値と出典を見る

このページの数値と出典

このページで使っている値と、その根拠です。制度の数値も各社の料金も改定されるため、 判断の前には出典元でお確かめください。

電気代・燃料費2026年8月時点

  • 電気料金の単価31円/kWh全ツールで共通の既定値。検針票の実額に変更できます
  • 灯油の単価120円/L
  • 都市ガスの単価200円/m³
  • 暖房器具の消費電力実使用時の平均値定格ではありません。こたつは定格500〜600Wでも平均100〜200W

電気・燃料の単価は契約プランと時期で大きく変わります。既定値はあくまで目安なので、検針票の「請求額 ÷ 使用kWh」で出した実際の単価に置き換えて使うと精度が上がります。消費電力は機種・部屋の広さ・断熱性能で変わります。

出典: 資源エネルギー庁「石油製品価格調査」資源エネルギー庁「省エネポータルサイト」

サイト全体で使っている数値の一覧は 計算の根拠と出典にまとめています。 一次情報と突き合わせた記録も同じページに公開しています。