あと10万円増えたら、手取りはいくら増えるか
賞与50万円は、この5つの金額のなかで唯一、手取り率が8割を超えます。月給35万円・40歳未満で計算すると手取りは404,656円、率にして80.9%。60万円以上はどれも76.6%なので、ここだけ4ポイント高い水準です。
理由は所得税のほうにあります。社会保険料の率は14.72%(健康保険4.95%・厚生年金9.15%・雇用保険0.5%・子ども・子育て支援金0.115%)で、どの金額でも変わりません。変わるのは所得税で、月給35万円・賞与50万円なら年収の見込みは520万円。この水準だと源泉の率が5%の帯に収まります。賞与が60万円になると年収の見込みが540万円に上がり、率が10%の帯へ移ります。
そのため、賞与が50万円から60万円へ10万円増えたとき、手取りは404,656円から459,464円へ、54,808円しか増えません。増えた額面のうち手元に残るのは約55%です。この区間だけ、増えた分の目減りがいちばん大きくなります。
住民税が引かれていないのは間違いではない
賞与の明細に住民税の欄がないのを見て、引き忘れではないかと心配する人がいますが、これは正しい処理です。住民税は前年の所得をもとに年額が決まり、毎月の給与から12回に分けて天引きされる仕組みなので、賞与からは引かれません。ただし賞与も前年の所得に含まれるため、賞与が出た年の翌年は住民税が上がります。
手取り40万円台をどう分けるか
賞与50万円は、手取りで40万円前後になります。生活費の補填に消えやすい一方、まとまった使い道を決めるには十分な額です。振り込まれた日に「先に貯蓄へ移す分」を決めてしまうと残りやすくなります。年2回続ければ10年で800万円規模になるため、置き場所の差が効いてくる金額でもあります。