答えを決めるのは、値上げ額より「あと何年住むか」
家賃8万円が9万円に上がると、年に12万円の負担増です。 引っ越せば元の8万円に戻せるとしても、礼金・仲介手数料・引っ越し代で¥288,000ほどかかります。 どちらが安いかは、その初期費用を家賃の差で取り戻せるかどうかで決まります。
同じ条件で、あと何年住むかだけを変えて比べました。
| あと住む年数 | 住み続ける | 引っ越す | 安いのは |
|---|---|---|---|
| 1年 | ¥1,170,000 | ¥1,248,000 | 住み続ける ¥78,000安い |
| 2年 | ¥2,250,000 | ¥2,208,000 | 引っ越し ¥42,000安い |
| 4年 | ¥4,500,000 | ¥4,208,000 | 引っ越し ¥292,000安い |
| 6年 | ¥6,750,000 | ¥6,208,000 | 引っ越し ¥542,000安い |
初期費用は礼金1か月・仲介手数料1か月(税込)・引っ越し代8万円・その他4万円、更新料は2年ごとに1か月で計算。敷金は戻る前提で含めていません。
初期費用から今回の更新料を差し引き、家賃の差1万円で割ると、元が取れるのは20か月目です。 それより前にまた引っ越す予定があるなら値上げを受け入れたほうが安く、それより長く住むなら引っ越しが有利になります。 今回の更新料を払わずに済むことも、引っ越しの側に効いています。
引っ越し先が少し安いと、一気に有利になる
引っ越し先の家賃を7.5万円にすると、家賃の差は月1.5万円に広がります。 4年住む場合の差は¥547,500、元が取れるのは13か月目です。 値上げ前より少し安い部屋が見つかるかどうかで、判断はかなり変わります。
計算に入っていないもの
- 今の家の退去費用。 原状回復で敷金から差し引かれる額は物件ごとに違うため、含めていません。 なお国土交通省のガイドラインでは、普通に暮らしていて生じた傷みや古くなった分は、原則として貸主の負担とされています。
- 引っ越し先の家賃の今後。 新しい部屋でも、次の更新で値上げされる可能性はあります。
- 時間と手間。 部屋探し、手続き、住所変更にかかる手間は、金額では比べられません。
受け入れる前に、交渉の余地がある
値上げの通知は、貸主からの申し入れです。 同意しないと更新できない、とは限りません。 借地借家法の仕組みと、同意しないまま更新の時期を迎えたときの扱いは、 家賃の値上げは断れるかにまとめています。 交渉で値上げ幅が小さくなれば、上の計算機の「値上げ額」を入れ直すと結論が変わることがあります。
持ち家との比較も気になる場合は、賃貸 vs 購入 比較シミュレーターで総額を比べられます。