返済額が同じでも、中身は変わっている
金利が上がった通知が届いても、5年ルールのあるローンなら翌月の引き落とし額は変わりません。 安心しがちですが、変わっているのは返済の中身です。
残高3,000万円・残り30年・金利0.5%で、来月から1.5%に上がった場合を計算すると、 毎月の返済¥89,757のうち、利息は¥12,500から¥37,500に増えます。 返済額は同じなので、元金に回る分は¥77,257から¥52,257に減ります。 残高の減り方が遅くなるので、次の見直しでは返済額を上げないと期間内に返しきれません。
この例で3年後の見直しを迎えると、返済額は¥105,440になります。 30年間の総返済額は、金利が上がらなかった場合より約508万円増える計算です。
上がり幅が大きいと、125%の上限で止まる
同じ条件で3.0%まで上がると、見直しで本来必要な返済額は今の1.25倍を超えます。 そのため最初の見直しでは¥112,196で止まり、 足りない分は次の5年後の見直しに持ち越されます。 上限があるのは返済額の上がり方であって、総返済額ではありません。 この例の総返済額は約1,450万円増えます。
5年ルールや125%ルールそのものの仕組みは、 変動金利と固定金利の比較のページで詳しく説明しています。 こちらのページは、すでに借りている人が「自分のローンが来月からどうなるか」を見るためのものです。
未払利息が出始める金利は、自分で計算できる
今の毎月返済額を12倍して、今の残高で割ります。 出てきた金利を超えると、利息だけで毎月の返済額に届き、元金がまったく減らなくなります。 これが未払利息の出る状態です。
上の例なら、¥89,757×12÷3,000万円で3.59%です。 借りてからの年数が浅く残高が大きい人ほど、この金利は低くなります。 上の計算機の「未払利息が出始める金利」にも表示しています。
5年ルールのないローンは、すぐに返済額が上がる
ネット銀行を中心に、5年ルールや125%ルールのない変動金利もあります。 その場合は金利の見直しのたびに返済額が変わり、 上の例なら翌月から¥103,536になります。
返済額がすぐ上がるのは負担ですが、利息の増えた分をその都度払うので、 未払利息が積み上がることはありません。 自分のローンにルールがあるかどうかは、契約書や金融機関のサイトで確かめられます。
今からできること
- 返済予定表で、次の見直し日を確かめる。 返済額が変わる月がわかれば、それまでにいくら準備すればよいかが決まります。
- 繰り上げ返済で元金を減らす。 利息は残高にかかるので、元金を減らした分だけ金利上昇の影響が小さくなります。 繰り上げ返済シミュレーターで効果を計算できます。
- 固定金利への借り換えを比べる。 固定金利もすでに上がっているので、諸費用を引いても得になるかを確かめてから判断します。 借り換えシミュレーターで計算できます。