ふるさと納税の始め方

最終更新: 2026年7月20日

ふるさと納税は、応援したい自治体に寄付をすると、 自己負担2,000円を除いた全額が翌年の住民税・所得税から差し引かれる制度です。 支払う税金の「行き先を選ぶ」だけで、返礼品がもらえるぶん実質的にトクになります。

ただし控除には上限があり、超えた分はただの寄付(自己負担)になります。 だからこそ、最初にやるべきは商品探しではなく上限額の確認です。

ステップ1:自分の上限額を調べる

上限額は年収と家族構成でおおよそ決まります。 共働きか、扶養している家族がいるか、住宅ローン控除やiDeCoを使っているかでも変わります。

まずはふるさと納税 上限額シミュレーターで目安を出してください。 年収から手取りと税額の内訳を先に押さえておきたい場合は、 手取り計算機もあわせてどうぞ。

なお、ふるさと納税はその年の所得に対して上限が決まります。年の前半に寄付する場合は 見込み年収での計算になるため、上限ぎりぎりを狙わず、少し余裕を持たせるのが安全です。 転職・産休・残業の増減などで年収が下がると、上限も下がります。

ステップ2:ポータルサイトを選ぶ

寄付は各自治体に直接申し込むこともできますが、ふつうはポータルサイトを使います。 通販サイトと同じ感覚で、返礼品を選んで決済するだけです。

選ぶときに見るポイントは3つです。

  • 掲載自治体・返礼品の数:欲しいものがあるかがいちばん大事
  • ポイント還元やキャンペーン:同じ寄付額でも実質的な戻りが変わります
  • ワンストップ特例のオンライン申請対応:紙の郵送が不要になり手間が大きく減ります

複数サイトを使い分けても問題ありませんが、寄付先の自治体数は合計で数えます。 サイトをまたいでも「5自治体以内」の判定は変わりません。

ステップ3:寄付を申し込む

申し込み時に、次の点だけ気をつけてください。

  • 寄付者の名義は、控除を受ける本人(=収入があり税金を納めている人)にする。 夫の収入で妻名義で寄付すると控除が受けられません。
  • 住所は住民票どおりに入力する。ここがずれると控除の処理でつまずきます。
  • ワンストップ特例を使うなら、申し込み画面で 「ワンストップ特例を申請する」にチェックを入れておく。
  • 決済も本人名義のクレジットカードで行う。

ステップ4:控除の手続きをする(ここが本番)

寄付しただけでは控除されません。次のどちらかの手続きが必要です。

A. ワンストップ特例(会社員でカンタンに済ませたい人)

次の3つをすべて満たす人が使えます。

  • もともと確定申告をする必要がない(会社員で年末調整のみ)
  • 1年間の寄付先が5自治体以内(同じ自治体に複数回寄付しても1カウント)
  • 寄付ごとに申請書を出す

申請書は自治体から届くので、記入して本人確認書類のコピーと一緒に返送します (オンライン完結できるサイト・自治体も増えています)。 期限は寄付した翌年の1月10日必着です。ここが最大の落とし穴で、 年末に駆け込みで寄付すると間に合わないことがあります。

ワンストップ特例の場合、控除は翌年6月からの住民税が安くなる形で返ってきます。

B. 確定申告(それ以外の人)

寄付先が6自治体以上の人、自営業の人、医療費控除や住宅ローン控除1年目などで どのみち確定申告をする人は、こちらでまとめます。手順は 確定申告のやり方で解説しています。

重要:ワンストップ特例を申請済みでも、あとから確定申告をすると 特例は無効になります。確定申告をする場合は、寄付分も必ず申告書に入れてください。 入れ忘れると控除がまるごと消えます。

確定申告の場合は、所得税分が還付金として口座に振り込まれ、 住民税分が翌年6月からの住民税で減るという二段構えになります。

ステップ5:控除されたか確認する

翌年6月ごろに勤務先から配られる「住民税決定通知書」を見てください。 「寄附金税額控除」の欄に、寄付額から2,000円を引いた金額 (確定申告の場合は所得税で還付された分を除いた金額)が入っていれば正しく処理されています。

年末に慌てないためのスケジュール感

  • 〜11月:この時期までに済ませておくのがいちばんラク。年収も見えてきます
  • 12月上旬:ワンストップ特例の書類を確実に間に合わせたいならここが実質の締切
  • 12月31日:寄付(決済完了)の最終期限。サイトによっては締切が早まります
  • 翌1月10日:ワンストップ特例 申請書の必着期限
  • 翌2月16日〜3月15日:確定申告の期間
  • 翌6月:住民税決定通知書で控除を確認

よくある質問

専業主婦(主夫)や収入のない人はできますか?

仕組み上はできますが、控除される税金がないため全額が自己負担になります。 世帯で使う場合は、収入のある人の名義で寄付してください。

上限額を超えて寄付してしまったら?

超えた分は控除されず、そのまま自己負担になります。返礼品はもらえるので完全な損とは限りませんが、 「実質2,000円」ではなくなります。心配なら上限の8〜9割程度に抑えておくと安心です。

住宅ローン控除と併用できますか?

併用はできますが、住宅ローン控除で所得税がすでにゼロに近い場合、ふるさと納税の 上限額が下がることがあります。両方を使う年は、シミュレーターで 住宅ローン控除の条件も入れて確認してください。 借入額や返済額の見通しは住宅ローンシミュレーターで確認できます。

本記事は制度の概要を一般的な例でまとめたものです。上限額や控除の可否は年収・家族構成・他の控除・制度改正によって変わり、実際の控除額を保証するものではありません。正確な金額はお住まいの自治体・税務署にご確認ください。

このツールが使っている税率・料率は 2026年8月時点のものです。 使用している数値と出典を見る

このページの数値と出典

このページで使っている値と、その根拠です。制度の数値も各社の料金も改定されるため、 判断の前には出典元でお確かめください。

給与の手取り(所得税・住民税・社会保険料)2026年8月時点

  • 健康保険(本人負担)5.0%協会けんぽ全国平均10%の半分
  • 介護保険(40〜64歳・本人負担)0.8%
  • 厚生年金(本人負担)9.15%18.3%の半分
  • 雇用保険(本人負担)0.6%一般の事業
  • 所得税の基礎控除58〜95万円令和7年分から合計所得金額に応じた段階制。132万円以下は95万円
  • 住民税の基礎控除43万円
  • 住民税(所得割)10%
  • 住民税(均等割)5,000円自治体により差があります
  • 復興特別所得税所得税額の2.1%
  • 給与所得控除令和7年分以降の速算表最低保障額65万円(収入190万円以下)
  • 所得税の税率5%〜45%の7段階(累進)

社会保険料は全国平均の料率を年収に対して概算で掛けています。実際は標準報酬月額の等級表で決まり、加入している健康保険組合や都道府県によって変わります。扶養・生命保険料控除などの所得控除は含めていません。

出典: 国税庁「所得税の税率」国税庁「給与所得控除」国税庁「基礎控除」全国健康保険協会「保険料額表」日本年金機構「厚生年金保険の保険料」

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